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漫画家・竹谷州史のブログです。
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Posted by - 2024.04.20,Sat
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Posted by 竹谷州史(たけやしゅうじ) - 2009.12.24,Thu
テレビをまともに見なくなって久しいのですが、
年末のスペシャルで「笑ってコラえて」という番組を見ました。
カメラ片手に田舎の村へ行く企画で馴染み深いやつです。

年の瀬はその年の傑作な村人さん映像から
選りすぐりのコーナーがあるのが恒例で、
毎年、縁があれば、見られて嬉しい番組です。

田舎のご老人や素朴な少年少女を見ることができる、
とうのがこのコーナーのキモだと思うんですが、
今年、運良く拝見できて、しみじみ思ったのは、

ご老人、シモとか色事のお話をされていることが多いんですね。
それか、寿命のお話。
カメラの前ですから、サービス精神もあるでしょうし、
番組の編集上、多くなっただけなのかもしれませんけども。


いわゆるエロスとタナトスというやつか、
やはり人間、このへんの話は根源的に面白いのだよなあ。
きっと。
なんて。

いや、たぶん当たり前のことなんでしょうけど。
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Posted by 竹谷州史(たけやしゅうじ) - 2009.12.17,Thu
気付けばもう今年は終わりです。

子供の頃はわくわく過ごしていましたが、
おっさんになった最近は年が終わるくらいの事で
どきどきしたりしません。

忙しく過ごしている内に、いつもと同じように、
年は暮れていくからです。

でも、
やはりちょっとはどきどきしているな、と
今、書いていて思いました。

少し寒く、
少し落ち着かない、
例の感じです。

TVも見ていませんし、
街にも出ていませんが、

自然と心が冬の感覚をもってくると、

おー、来たな冬、冬ってぇと暮れだよな。

という気持ちになってくるのかもしれません。

12月までの冬と、1月からの冬は、
なにか違いますよね、やはり。
Posted by 竹谷州史(たけやしゅうじ) - 2009.12.02,Wed
ほんひひは。
ひょうは、はいひゃべ、おやひはぶを、ふひはひは。
まふいの、おかげべ、ひはみは、なかっぱべふ。

親知らずをぬきました。
傷口は糸で縫い、翌日に消毒にも出向いた。
一週間後に抜糸する予定で、
化膿止めと痛み止めをもらい、化膿止めの抗生物質は5日分しっかり
飲み続けるようにいわれた。

歯科医の腕がよかったせいか、
驚くほどにすんなり抜けて、出血もなかった。
ただ、抜いたのは上の歯だったために、
上あごの奥歯のあたりを通っている、鼻腔と隣り合わせの肉が、
薄く、無防備になったので、
これに肉と骨が、自然とついてくるまでは、
鼻に力をいれぬよう、いわれた。

具体的には、鼻をかんだりすると、
鼻の肉が破れ、口とつながってしまうぞ、ということであった。
そうすると、雨もりのように、鼻水が口の中にたれてしまうではないか。

いや、それは大げさだとしても、
裂傷が化膿し蓄膿症にでもなれば、大変だぞ、と言われた。

なにかもう、すごく、怖かったので、
鼻やら口やらにちょっとでも圧がかかるたび、
びくびくしている。
Posted by 竹谷州史(たけやしゅうじ) - 2009.11.25,Wed
かみさんと散歩している途中、路上に落ちている鍵を見つけた。

もうすでに帰路であり、交番は坂の上にあり、
持ち主が道々を探して、戻ってくるかも知れぬので、
おいておこう、と私は思ったが、

かみさんは落し物を届けるのは生涯で初めてだと言うので
交番まで届ける事にした。



私はといえば、かつて子供の頃、財布を拾って届けた事がある。

その財布はおそらく捨てられた物か、
もしくはとうの昔に別の者に拾われ中身を抜かれた物か、
ぼろぼろの空の財布であった。

しかし、子供というのは、はた迷惑な正義感を持っているもので、
それを、交番に届けた。

交番の警官がどんな対応であったかは忘れたが、
「おー、よしよし、良い子だねえ」
といった感じで、褒めてくれたような気がする。

その頃、母方の祖父母の家で暮らしていた私は、
帰宅後、祖母に財布を拾った顛末を鼻息荒く伝えた。

祖母は驚いて、私を褒めた後、
「落とした人は喜んだだろうねえ、で、いくら入っていたの?」
と言った。

実際は「0円」なのだが、それを言ってしまったら
「ゴミ同然の財布を交番に届けて無理やり褒めてもらった」
という、本当のことがばれてしまうので、

「じ……10万円……。」
とウソを答えた。

祖母はさらに驚いて去っていった。

子供にとって10万円にリアリティなどない。
1万円も1兆円も1億万兆円も同じである。

うそ寒~い気持ちで夕飯を待っていると、
母方の祖母は、かくしゃくとした、しっかり物なので、
案の定、交番に問い合わせたらしく、
ウソは瞬時にばれてしまった。

「なぜこの子はつかないでいいウソをつくかねえ」
と言われたような気がする。



久しぶりに訪れた交番は私の故郷の交番の印象と、さほど変わらず、
2人の警官に対応された。

その中年の男性は、いわゆる警官の印象の格好ではなく、

白髪にキャップ、作業員のようなジャケットの胸元に、
交番相談員、と書かれたワッペンが縫い付けてあった。
唯一胸ポケットから肩へのびた無線機のらせん状のコードが
警官らしいといえばらしい。

落とした場所を大判の地図で確認した後、
住所や氏名などの書類に記入するための質問にいくつか答えた。

「車ですかねえ?家ですかねえ?」という話題になった。
ひろった鍵はブランド物のキーカバーにひとつだけ付属していて
鍵の重要度をしめしているように思えた。

警官は鍵に刻印されたメーカー名を見て、「こりゃ家だね」と言った。

持ち主が現れた際に、報酬を貰いたいか、
また、その際に、持ち主に住所を教えてもよいか、という質問をされ、
その一切を拒否する旨を伝えて、交番を去った。

清く正しいねえ、などとかみさんにからかわれたが、
私は、こんなことで恩を返されたり、
こんなことから始まる人間関係が、うまくいくはずがないからだ、と答えた。

なにか頭の中で、
こんなきっかけで知り合った二つの家族が
最初は煩わしいながらも好意的に接していくうち、徐々にほころびていき、
妙な宗教や、サークル活動に誘われたあげく、決定的に断絶する、
といった架空の物語がむくむくと進行していた。

どうも、警官に「お礼を要求しますか?」と質問された時に
自分の子供の頃の、浅ましい虚栄心を見透かされたような
気がしたのだろう。

かみさんは、はじめての交番を、それなりに楽しんだようで、
軽い足取りで帰路の坂道を降りていった。
Posted by 竹谷州史(たけやしゅうじ) - 2009.11.19,Thu
最近の私は仕事中にがちがちガムを噛んでおり、
そのせいか、
奥の銀歯が取れてしまったので、歯医者に行く。

この銀歯は忘れた頃に取れる困ったやつで、
作り直すほどには取れやすくもない。

銀歯はすぐに接着されるが、別の小さな虫歯が見つかり、
そのたびに私は歯医者にしばらく通う。

どういうわけか、冬場が多く、当初の決意は寒さに負けて、
通いをやめてしまう。その繰り返しである。


歯医者の受付の女性に、「ご予約は何時に?」と聞かれるが、
職業柄、ほぼ、制約はないわけで、
「いつでも、かまわないのですが……。」と答えるのだが、

受付の女性に、おあいその笑顔の裏で
「げっ、このおっさん無職?キモっ」と
思われているような気がして気が引ける。

いや、この商売、買い手がなければ、確かに、
本質的にはほぼ無職といっていいようなものなのだが、
「いやいやいや、違うんだ、待ってくれ、」とも言えず、黙っている。


ともかく、
この銀歯は、私に定期的に歯医者にくよう、促しているわけで、
感謝すべきなのかもしれない。
プロフィール
HN:
竹谷州史(たけやしゅうじ)
性別:
男性
職業:
漫画家
自己紹介:
岩手県盛岡在住の漫画家。
最新作「災厄乙女パン子」(月刊日ヒーローズ)。
最近は主にツイッターが中心。
既刊「Smoking Gun民間科捜研調査員流田縁」(グランドジャンプ)「拝金」(コミックゼノン)「紅蓮の花真田幸村」(コミックバンチ)「まっしろけ」「astral project月の光」「皆殺しのマリア」「LAZREZ」「PLANET7」(以上コミックビーム)など。
おしごと募集中。
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